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えひめサークルの紹介

2023年度

西日本経営協会

特別賞受賞

″人間と性″教育研究協議会 えひめサークルは1992年12月に発足。
サークルの活動は、菊池と長年事務局を担当した三好久美子さんとが、東京の性教育の研究会で、偶然に出会ったことがきっかけで始まりました。故山本直英さんが、その会場で「3人いればサークル活動が可能で、東京まで来なくても愛媛で性の学習ができるよ。」と声をかけてくださったのです。帰りの飛行機の中で「愛媛で性教育の学習の場をつくりたい」という二人の思いが一致して、サークル発足へ一歩を踏み出しました。ちょうど、県の『えひめ女性財団』が、女性フェスティバルのイベント募集をしていましたので、性の学びこそ、男女共同参画を目指したこのイベントにぴったりだと、『みんなで語ろう生と性~豊かな女と男の出会いのために~』を企画しました。ありがたいことにこの企画が最優秀イベントに選ばれ、1992年12月20日には、女性総合センター多目的ホールいっぱいの300名の参加者を得て、サークル活動をスタートさせることができました。多くの方がこのイベントを成功させようと協力をしてくださいました。全くこのような経験がない中で、手探りでの準備でしたが多くの方が性の学びの場がほしいという思いで集まってくださったのです。その時から、サークルの活動を支えてくださっている方もたくさんいらっしゃいます。
 以降、サークルの学習会を積み重ね、毎年、全国セミナーに分科会や模擬授業の提案をして学びを深めることができました。発足から6年目の1998年には、松山で全国セミナーを開催し、1300名もの参加者の方が県民文化会館の大ホールで、川田龍平さんの記念講演に、心を傾けて聴き入っておられた熱気を今でも思い出します。このセミナーにあたっては、100名ものボランティアスタッフの方が暑い中、全国からの参加者を心より迎えてくださいました。スタッフは手弁当での下支えの活動でしたが、本当にありがたかったです。
 その後、「過激な、行き過ぎた性教育」という言葉が一人歩きしたような性教育へのバッシングなどもあり、性教育の実践が思うようにできないときもありました。そんな中でも、一番の理解者は授業を受けた子どもや、参観した保護者の方でした。性の学びが子どもたちの健やかな成長には欠かすことができないということは、だれもが賛成するところです。サークルでは、「子どもに届く性教育とは?」と学習の歩みを続けてきました。数名から10数名が参加の少人数の学習会もたくさんありましたが、HIVと人権情報センター、助産師研究会、レインボープライド、チャイルドライン、子ども劇場、母親大会など、様々な団体、また、様々な活動をされている個人の方にも協力をいただき、幅広く性の学びを展開することができました。
 そして、2015年には2回目の全国夏期セミナーを松山市子規記念博物館と愛媛大学を会場に400名を超える参加者を得て開催しました。高校生の書道パフォーマンスによる大会テーマをステージに掲げたり、愛媛県のマスコットキャラクターみきゃんも知事さんからのメッセージを携えて参加したりして、えひめ色を出した温かで、充実した3日間の学びを届けられました。
 今、改めて、性の学びの場をこの愛媛で灯りを消さずに続けてきてよかったという思いを強くしています。それは、性を学ぶことで子どもたちが変わる手ごたえを確かにつかむことができたことです。そして、わたしたち大人自身が性の学びの中で視野を広げたり、自分の生き方を見つめたりして、自分らしく豊かに生きることができるようになっていることを実感しているからです。「性の学びは、総合的に人を育てる学び」胸を張って言い切れます。
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